依頼人に電話をすると、意外な返事が返ってきた
『一度のアパートの出入りで十分です、あとは今晩、妻の口から吐かせます
所長が赴任をしてきたタイミングを考えると、妻に裏切られて半年は経ちました
返金は要求しないので、残り2日間の調査はキャンセルします』

マジか(-_-;)
私はこの依頼人終わったな。と思いました
自分でも慰謝料がしっかりとれるような証拠を掴んでほしいって言ってじゃん

依頼人はこのように話を続けてきました
高卒で知り合った妻はとても真面目な奴で、浮気なんかしないと思っていただけに
ショックで、もう気持ちが持ちません
食欲もなくなり、妻の顔を見ると吐き気をもよおすようになりました
18歳から積み上げてきた、お互いの信頼が一気に崩れてしまい
今までの自分たちが意味が無かったかのように、むなしさを感じてしまい・・・・

依頼人は依頼時に「自分に非があったかな?」と自分を責めるくらい優しい方でした
契約書へのサインの後も、どことなく妻を信じている依頼人がいました
依頼時に見せていただいたスマホの中の妻は、浮気をしなそうな面に見えました
生活の安定とか居心地の良さが、清楚風な妻には《たいくつ》と感じたのかな
チョットした刺激が欲しくて、他の男に目移りしてしまったのかな
ダメなものほどやってみたくなる《カリギュラ現象》が起こったのかもしれません
でも、どんな理由があろうと浮気は浮気です、今晩、上手く問い詰めてください
とにかく、話し合いの流れにおいて問い詰める順番や言葉を間違えないように
【Ｈは絶対にしていない!!】と嘘をつかれないように注意してください
妻も所長も男女関係を認めなかった場合
慰謝料をとるためには、裁判所が納得するだけの証拠が必要となってきます
それは誰が見ても納得する客観性の高い証拠です
アパートの出入り又は泊ったという証拠映像が《複数回》必要となります
今は、たった一回だけのアパートの出入りの証拠しかありませんが
『吐かせる自信があるのであれば調査を打ち切りましょう』と渋々言うと
『絶対に大丈夫!』というので『報告書ができたら連絡します』と言って電話を切った
依頼人が言う『絶対に大丈夫』は不安でしかなかった・・・

・・・前日、依頼人が報告書を受け取りに事務所にやってきた
案の場、依頼人はドンヨリとした顔をしてたので想像がつきました
妻は所長のアパートに行ったことを素直に認めたそうです
しかしアパートに行ったのは調査をした2日間だけで、Ｈなんかしていないとの嘘
それ以外の日は〇〇アリーナの周りをウオーキングしていたとの嘘
やっぱしな、詰めが甘いんだよー
依頼人は『浮気されたことより、嘘をつかれたことが許せない!!』って
カッコいいようなことを言ってましたが、うやむやにされてハイお終い
折角の調査とお金も台無し、ガッカリな結果になってしまいました(-_-;)

人間は相手の気持ちを理解することができる頭のいい動物だからこそ
嘘がつけるといわれてます
浮気に関して重要なことは、正直に認めてしっかりと反省すること
もう浮気しないと誓うことだと思います

P.S
女性の浮気は男性のように割り切ることは少ないと言われてます
夫に不満があったり家庭生活に物足りなさを感じている人が浮気する傾向があるそうです