15年以上前、まだスマートフォンが普及していなかった頃の話です
依頼人は２０代後半の妻、対象者は30代前半の夫でした
結婚して5年くらいが経っていましたが、子どもはまだおりませんでした

依頼のキッカケは夫が職場に持ち歩くカバンから出てきたレシート3枚です
どれも5千円位で、今や八戸に無き《赤ちゃん本舗》のレシートでした
購入した日時は、夫が勤務中なので夫が購入したものではなく
誰かからレシートを受け取り、お金を渡していると妻は推測していました
レシートの内容から、出産祝いではないこともはっきりとわかりました
たしか、こんな感じの商品だったと思います
母乳実感ちくび、ベビー用爪切り、ガーゼハンカチ、超スリム綿棒
1つ目は2ヶ月前、2つ目は1ヶ月前、3つ目は1週間前のレシートでした

依頼人の妻は夫に『隠し子』がいるのではないかと推測していました
隠し子を認知していた場合には、夫の戸籍にその事実が記載される
妻は知り合いの弁護士に依頼していたのですが
戸籍上、子どもを認知した事実はありませんでした
そこで、当社に浮気調査として依頼をしてきました
DNA鑑定をするための手伝いも頼みたいようでしたが、先ずは事実確認調査へ

勤務後《スーパーみなとや》で買い物をして、とあるアパートに入っていきました
当時は、まだ個人情報の取得がゆるかったので、すぐに夫の名義と判明しました
夫はアパート前に車をドーンと停めて毎日30分ほど滞在するのですが
2日経っても他の人物が特定できず、猫でも飼ってるのか??と思うほどでした
閉まりっぱなしのカーテンだったが、夜になれば薄っすらと明りが灯り
誰かが居るのは判っているのだが、張り込み中にドアが開くことは無かった
翌日、チョット離れた空き地に軽自動車が停滞しているのを発見した
車内を覗くとチャイルドシートが設置してあり、ビビッときました
事務所に戻り《いまどこサービスの端末》を特注ケースに入れて取り付けました
間もなく廃盤になったが、NTTドコモが《PHS》の基地情報を利用して提供していた
位置情報サービス、今でいうGPSです
携帯用FAX機に今ココ地図を、熱転写用紙に印刷して追跡してました、懐かしー
これらは、探偵業法ができる前の話で、今やヤッテはいけない手段です(-_-;)

その日の真夜中に《サークルＫ》に停滞していることが判明したので急行すると
浮気相手と思われる女性が買い物中でした、顔をバッチリ撮影しました
チャイルドシートには、真ん丸お目目の幼児が座ってました
「何の罪もないのになぁ～・・」そう思いながら、撮影したのを憶えています
帰宅先は間違いなく夫が出入りしているアパートでした、そしてご報告

依頼人は報告を受け、アパートに乗り込み、女性の口から隠し子であることを知りました
依頼人は、隠し子がいたら離婚をしようと決めていました
依頼人にとって、隠し子がいるいないは、将来を決める上で極めて重要な事柄でした
念のためDNA鑑定をしてもらうと、99.9%親子関係が認められました
ショックだったでしょうね(-_-;)
婚姻中に隠し子ができたため、不貞行為(男女関係)があったと断定できたので
多めの慰謝料をもらって離婚しました
最後に『こうなったのは、私に子どもができなかったせい・・』と嘆いていましたが・・

P.S
隠し子の親が亡くなった場合
認知されていれば、亡くなった親の遺産を相続できることになります
認知されていない場合は、すぐには相続権はありませんが
隠し子が認知を請求しDNA鑑定等によって実子であることが立証できれば相続できます

出生前親子鑑定が増えているそうです
これは、子どもがお腹の中にいるうちにDNAで父親を調べる検査のことです
浮気した女性が利用するほか、妻の浮気を疑う夫が利用することもあるそうです(-_-;)